- 2001/10/31 「あなたもいままでの10倍早く本が読める」 PRシーリィ フォレスト出版
- 「もくどく」といっても普通は「黙読」で、口は動かさなくても(時々動かしている人もいますが)頭の中では声を出して読んでいて、これでは音読する以上のスピードで本は読めないことになる。
この本で言う「フォトリーディング」というのは本当の「目読」で、見開きを1秒眺めるだけでページを進んでいってしまう。それで70%は理解できている。というわけである。
実際、最初から最後まで逐語的に熟読したからといって100%理解できるわけでもないし、翌日まで内容を完全に覚えているわけでもないのだから、時間を掛けてすべてを読むよりも、短時間に何回かざーっと眼を通し、ポイントだけを読み返す
方が内容が頭に入るというのは、体験的に正解だと思う。あとは、きちんと全部読まないと、読んだ気がしないという罪悪感に打ち勝てるかどうかだろうなぁ。
- 2001/10/20 「ZERO」 麻生幾 幻冬舎
- 日本政府の危機管理能力の欠如を徹底的に描いた前著「宣戦布告」。あの衝撃の名著以来、待望の次作がついに出た。上下2巻のこの本は、上巻が謀略渦巻く諜報戦。下巻が手に汗握る逃亡物。その上、著者お得意の警察組織内幕暴露に、潜水艦バトルと、超盛り沢山の逸品。
対中国諜報戦をメインストリームとして、それぞれがそれぞれの味付けで充分楽しめるところが凄いわけですが、ストーリィーの方は逆転に次ぐ逆転、誰が味方か敵なのか?へたすると主人公自体が敵に見えてきたり、それはもう大変な内容で、とにかく読んでみてください。
- 2001/11/3 「スローフードな人生」 島村菜津 新潮社
- 2001/10/8 「ファストフードが世界を食いつくす」 Eシュローサー 草思社
- 手軽で、安くて、それなりにおいしい。その「食べ物」を認めるということは、実はその背景にひそむある種の「文化」を認めるということであり、一度そうした文化の侵食を認めてしまえば、
「早い、安い、うまい」というその特性が旧来の文化を不可逆的に破壊してしまう。なぜなら、それは単に食生活の変化という話ではなく、生産や流通のシステムの革命的変化にまで及ぶからである。
常識的に考えて「面倒くさくて、高くて、それほど美味くもない」ほうに勝ち目があるとは思えない。これはなにも食文化に限った話ではない。
いまやブームの感がある「スローフード」にしたところで、ファストフードへの対立概念としてという気概はないように見える。
どちらかといえば、情緒的郷愁的な立場であり、確信犯的で戦略的なマックに立ち向かえるはずもない。それでもドンキホーテのように巨大な風車に突っ込んで行くというのなら。わたしは圧倒的にそちらを支持したい。皆さんもそうじゃありませんか?
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