本書では、リスニングとリーディングの関係性に着目し、リスニング力を高めるためのリーディングの学習法について詳しく解説してきました。
本書の最大の特徴として、取り上げる題材をニュースやレクチャー、スピーチやインタビューなど、音声言語として発せられた英文のみに絞っているのは、
1.読む力を聞く力に応用するため速度を重視したこと。(「生の」音声データの速度をつかむことができ、読む際の速度の目安や目標となるからだ。)
2.リーディングの素材とリスニングの対象となる音声言語の連続性を実感すること。(本格的なリスニング力を身につけるために必要な文法力がイメージ
できる。)
3.読者のモチベーション・アップにつながること。(せっかくなら「生きた英語」を使って勉強したい、という学習者のリクエストにもお応えしようと
いうのだ。)
というこの本は、受験の英文読解を実用レベルにまで高める秘策を公開して好評を得た
『英語の読み方』―ニュース、SNSから小説まで―の、
第2弾である。 Steve Jobs needs no introduction. As founder of Apple, he came up with amazing products and technologies that changed the world, from the
Macintosh computer to the iPhone and the iPad.(NHK WORLD-JAPAN)
じっくり読めれば何と言うこともない文章が、急ぎ足で読むとなると、途中でほんの一瞬立ち止まったりすれば置いていかれる。実際のニュースでは12秒
なのだ。一定の英語の知識がありながら、それでもなおリスニングが本当に苦手で、できないと感じている場合、そこにはおもに2つの要因がかかわっている
という。1つは、文字で読めばわかるのに、ナチュラルスピードの音声で聞くと認識できないこと。英語の音声に対する耐性の低さが正確な聞き取りを妨げて
いるのだ。そしてもう1つは、音声としては正しく認識できていても、理解するスピードが相手のスピードに追いつかず、聞き取りが阻害されてしまうという
パターンである。
つまり、<「1分間に200語」が標準という英語話者の読解スピードから見ると、大半の人は恐らく半分以下のスピードでしか読めていない。>ことが、あなたが
「英語をうまく聞き取れない」ことの最大の原因であるというのが、この元一流予備校の人気英語講師が、前著から一貫して力説している主張なのである。
では、どうすれば、<スピーディに読む>、そして、<するすると読むように聞く>、ことができるようになるのか?
1.その語の後に続いて出てくる文法構造を「先読み」すること。(文法知識から、動詞や名詞句の後に続く典型的な文法構造のパターンを予測することが
できる。)
2.定型表現を武器として「丸覚え」すること。(大きい句や節、あるいは文そのものを、1つの意味を持つカタマリとしてまるごと使用することができる。)
3.文脈から結論を「推理」すること。(文章構成法の基礎を理解していれば、よりマクロの視点から話しの全体像を俯瞰的に予測することができるように
なる。)
といった趣旨に沿って、著者が書き起こした英文は、ご親切にもすべてQRコード付で、その素材の動画や音声のページに飛ぶことができるようになっている。
これで暇人も「今度お目にかかるときには英語ペラペラ」かどうかは、やってみなければわからないということが、残念なご報告である。
(多分ならないと思う。) 予測力を鍛え、精度を落とさずに素早く読む能力を磨くことによって、英語を聞き取る技術の向上も期待できるということを様々な実例を通じて納得して
いただけたのではないかと思います。